「まじめ」の先にあるKDDIらしさとは 社員の思いが新ブランドメッセージ「Spark Your Journey」へつながるまで

2026年5月12日、KDDIは新たなブランドメッセージ「Spark Your Journey」を発表しました。

その検討の起点となったのが、全社横断で実施されたブランドワークショップです。若手社員から管理職まで、さまざまな部門・世代の社員が集まり、「KDDIは社会にとって、お客さまにとって、どのような存在であるべきか」という問いに向き合いました。

「Spark Your Journey」という新ブランドメッセージは、ワークショップ参加者たちにも、5月12日の発表まで知らされていませんでした。

発表された新ブランドメッセージに対して、「非常に前向きで力強い印象を受けた」と語る人がいました。「Sparkという言葉が、これまでのKDDIのイメージを一変させるような期待に近い感情を抱いた」と振り返る人もいました。一方で、「チャレンジングな表現だな」と感じた人もいます。

では、その土台となった3日間のワークショップでは、何が語られていたのでしょうか。時計の針を少し戻して振り返ります。

KDDIの存在意義を見つめ直した3日間

ワークショップには、若手社員から管理職まで、さまざまな部門・世代の社員14名が参加しました。

テーマは、「KDDIは、社会にとって、お客さまにとって、どのような存在であるべきか」。
それは、KDDIがお客さまと社会にどのような「約束」を示していくのかを、改めて問い直す時間でもありました。
参加者たちは、日々の業務やお客さまとの接点、自分自身が感じてきたKDDIの印象を持ち寄りながら、KDDIらしさを一つひとつ言葉にしていきました。

初日に挙がった言葉の一つが、「まじめ」でした。

ただし、その言葉はポジティブな意味だけで語られていたわけではありません。
「まじめすぎておもしろくない」「特徴がわかりづらい」「前に出るのが少し苦手」。そんな、やや自虐的なニュアンスも含んでいました。

auブランドを牽引するパーソナル事業統括本部のマーケティング部門で副本部長を務める高橋 亮二は、議論前のKDDIの印象を「まじめすぎて、おもしろみを忘れてしまった会社」「本当は力があって恵まれた会社なのに、前に出られない不器用な会社」と振り返ります。

KDDI パーソナル事業統括本部 マーケティング本部 副本部長 高橋 亮二
KDDI パーソナル事業統括本部 マーケティング本部 副本部長 高橋 亮二

しかし、議論を重ねるうちに、その「まじめさ」の意味は少しずつ変わっていきました。

通信インフラを担う会社が、まじめであること。社会や暮らしを支える存在として、誠実であること。お客さまの期待に応えようと、最後までやり遂げること。

それは決して弱みではなく、KDDIが信頼される源泉なのではないか。参加者たちの間で、そんな見方が広がっていきました。

運用企画やネットワークの強靭化などを担うエンジニアリング企画部の責任者である小坂 啓輔は、「ライフラインや生活インフラを担っている企業で“まじめ”ではない企業は存在しないのではないか」と語ります。

KDDI コア技術統括本部 オペレーション本部 エンジニアリング企画部長 小坂 啓輔
KDDI コア技術統括本部 オペレーション本部 エンジニアリング企画部長 小坂 啓輔

IR部で決算説明会などを担当する大西 里歩も、「“まじめ”はKDDIの信頼の源泉であり、責任感や誠実さの表れなのだと捉え直すことができた」と話します。

KDDI 経営管理本部 IR部 大西 里歩
KDDI 経営管理本部 IR部 大西 里歩

「まじめ」は、いつしか「生真面目」ではなく、「頼もしさ」や「誠実さ」へと姿を変えていきました。

同時に、参加者たちは「まじめ」だけでは終わらないKDDIらしさも見つけていきます。

「まじめだけど、面白いことをしたい」「チャーミングな存在でありたい」「課題を価値に変えたい」「いつもどこでも日本をホッと笑顔にしていきたい」。そんな言葉が、議論の中から浮かび上がっていきました。

パーソナル部門でauショップなど代理店向けの営業をしている広域統括部の杉山 くるみは、「3日間を通して、私たちがやりたいことは“まじめ”なベースがないとできないと認識した」と話します。

KDDI パーソナルコア事業本部 パートナー第2営業本部 代理店統括1部 広域統括部 杉山 くるみ
KDDI パーソナルコア事業本部 パートナー第2営業本部 代理店統括1部 広域統括部 杉山 くるみ

政策渉外および各種事業支援を担当する政策調整部の小泉 海人は、「革新的で面白いことに常に挑戦していくKDDIは、まじめに面白い、という印象に変化するのだろう」と語ります。

KDDI 渉外・広報本部 政策調整部 小泉 海人
KDDI 渉外・広報本部 政策調整部 小泉 海人

地域の課題解決や共創を進める地域共創推進部で部長を務める白井 大介は、ワークショップを通じて、KDDIらしさを「違和感を拾い、価値に変えていく力」として捉えるようになったといいます。地域や社会の中にある小さな課題に目を向け、そこから新しい挑戦の種を見つけていく。そうした姿勢にも、「まじめ」の先にあるKDDIらしさが表れていました。

KDDI 地域共創・SX推進本部 地域共創推進部長 白井 大介
KDDI 地域共創・SX推進本部 地域共創推進部長 白井 大介

「まじめ」の先にあるKDDIらしさ。参加者たちは、それを夢中で探していました。

社員の“等身大の言葉”は、どうブランドメッセージの土台になったのか

ワークショップ参加社員の声をブランド部門が受け止め、さらに社長や、パートナーであるクリエーティブ・ディレクター/コピーライターの磯島 拓矢氏との議論を経て、言葉として磨き込まれていきました。社員たちが語った“等身大の言葉”は、ブランドメッセージ「Spark Your Journey」を形づくる土台となりました。

磯島氏は、社員の声を俯瞰するなかで、KDDIらしさの軸として「Equity」「Personal」「Vitality」という3つの方向性を見出しました。

「Equity」は、生活や社会に欠かせないインフラを担う会社としての公共性や、「みんなのために」という意識。「Personal」は、誰一人取り残さず、一人ひとりの人生に寄り添いたいという視点。「Vitality」は、社会を前に進めたい、日本を元気にしたい、誰かの挑戦を応援したいという思いです。

ワークショップの中でも、これらにつながる言葉は何度も語られていました。

「誰一人取り残さない」「一人ひとりに寄り添う」「つなぐだけでなく、その先に新しい価値をつくる」「社会を前に進めたい」

中部・関西・西日本エリアの大手法人のお客さまの事業成長を支援する、西日本ビジネス本部で本部長を務める古宮 裕也は、お客さまの挑戦に寄り添う姿勢が「Journey」に、つないだ先で共に新たな価値をつくる役割が「Spark」につながっていると受け止めています。

KDDI ビジネスコア事業本部 西日本ビジネス本部長 古宮 裕也
KDDI ビジネスコア事業本部 西日本ビジネス本部長 古宮 裕也

ビジネス(法人)領域のマーケティングを担当するマーケティング戦略部の杉山 隼平は、「Your Journey」という言葉からは一人ひとりに寄り添うKDDIらしさを感じ、「Spark」からはこれまでにない新しさや挑戦的な印象を受けたといいます。

KDDI ビジネスグロース事業本部 ビジネスマーケティング本部 マーケティング戦略部 杉山 隼平
KDDI ビジネスグロース事業本部 ビジネスマーケティング本部 マーケティング戦略部 杉山 隼平

「Your」は、このメッセージの輪郭をより明確にする言葉でもあります。KDDIはこれまで、電話やインターネット、モバイルなどを通じて、誰もがつながれる社会を支えてきました。その先で、これからは一人ひとりの人生や時間の流れに目を向けていく。目の前の「あなた」のJourneyに向き合う姿勢が、「Your」には込められています。

小泉は、「Journey」という言葉に、過去・現在・未来を包含するような時間軸を感じました。「“今”を生きるこの瞬間が一番大事だというニュアンスを新しいスローガンに掲げたいと思っていた」と話す小泉にとって、「Journey」は、自分たちの議論が別のかたちで返ってきたように感じられる言葉でした。

スマホなど、移動体インフラの展開方針の策定を担当する技術企画部の渡辺 佑未は、「Spark=火を灯す」という意味を知ったとき、ワークショップで出ていた「頼れる副将」「伴走者」というイメージと重なったといいます。先頭に立って引っ張るだけではなく、一人ひとりの挑戦や人生に寄り添い、その可能性に火をつける存在。そこに、KDDIらしさを感じました。

KDDI コア技術統括本部 技術企画本部 技術企画部 渡辺 佑未
KDDI コア技術統括本部 技術企画本部 技術企画部 渡辺 佑未

産業ビジネス1部で法人のお客さまを担当する藤原 未久は、「Spark Your Journey」を、お客さまである企業の挑戦に寄り添い、その一歩を後押しする言葉として受け止めました。変革に踏み出したいと思いながらも、どこから始めればよいかわからない企業に対して、KDDIが最初のきっかけをつくる。その役割は、ワークショップで語られていた「挑戦を後押しする」姿勢とも重なります。

KDDI ビジネス事業本部 産業ビジネス本部 産業ビジネス1部 藤原 未久
KDDI ビジネス事業本部 産業ビジネス本部 産業ビジネス1部 藤原 未久

店頭における販売促進やプロモーションなどを担当する営業推進統括3部で部長を務める松平 美香は、「Your Journey」という言葉に、ワークショップで何度も語られていた「一人ひとり」や「誰もが」といった考え方とのつながりを感じたといいます。一方で、「Spark」については最初からすんなり受け止めたわけではなく、社長の想いを知ることで、ワークショップでの議論とつながっていると理解できたと話します。

KDDI パーソナルコア事業本部 コア事業推進本部 営業推進統括3部長 松平 美香
KDDI パーソナルコア事業本部 コア事業推進本部 営業推進統括3部長 松平 美香

社員が言葉そのものをつくったのではありません。けれど、社員たちが3日間かけて言葉にしたKDDIらしさは、「Spark Your Journey」の土台として確かに息づいています。

現場の声を起点にしたプロセスが映し出すKDDIの社風

今回のワークショップは、ブランドの在り方を、社員の声を起点に考え、そこでの議論が、新ブランドメッセージの起点となりました。

KDDIは事業領域が広く、お客さまやパートナーもさまざまです。だからこそ、特定の視点に偏らないよう、部門・世代・立場を越えたメンバーが集まりました。

そのプロセス自体にも、参加者たちはKDDIらしさを感じていました。

高橋は、「一人ひとりがKDDI」「ジブンゴト化する」「自ら燃える」「多様性を活かす」といったKDDIフィロソフィに通じるプロセスだったと話します。

杉山 隼平も、「一人ひとりがKDDI」という考え方が体現されていたと語ります。特定の部署が決めて展開するのではなく、現場の社員一人ひとりの考えや思いをもとに形づくっていく。その過程に、KDDIらしいアプローチを感じたといいます。

松平は、お互いへのリスペクトがある中で、まじめに意見を出し合えたことにKDDIらしさを感じたといいます。立場や部門が異なっても、相手の言葉を受け止めながら議論を深めていく。その姿勢もまた、今回のワークショップを支えていたものの一つでした。

組織全体の人事戦略を検討する人事戦略部の責任者である鈴木 創は、今回のワークショップを通じて、社員一人ひとりが自分の思いや考えを持ち寄り、それぞれの立場からKDDIの未来を語ることに意味を感じたといいます。年齢や所属、これまでのキャリアに関係なく、一人ひとりの中にある可能性に目を向けること。その姿勢は、社員が夢中に挑戦できる環境をつくっていくうえでも大切な視点だと受け止めています。

KDDI 人事本部 人事戦略部長 鈴木 創
KDDI 人事本部 人事戦略部長 鈴木 創

サステナビリティ経営の推進などを行うサステナビリティ推進部で部長を務める中村 玲子が印象に残っているのは、ワークショップ中に「みんな本当にKDDIのことが好きなんだね」という言葉が出たことでした。一日中、KDDIについて夢中で議論できる。普段は自覚していなくても、社員一人ひとりの中に会社への思いがある。その気づきは、少し意外で、うれしいものだったといいます。

KDDI 地域共創・SX推進本部 サステナビリティ推進部長 中村 玲子
KDDI 地域共創・SX推進本部 サステナビリティ推進部長 中村 玲子

ドローン事業やStarlinkなど、パートナー企業との共創ビジネスを推進するグロース事業開発本部で本部長を務める鶴田 悟史は、参加したメンバーが「驚くほどKDDIに対して“愛”があることを認識した」と話します。年齢や性別、役職に関係なく、自分の意見を持ち、それを周囲が受け止める雰囲気。そこにもKDDIらしさが表れていました。

KDDI ビジネスグロース事業本部 グロース事業開発本部長 鶴田 悟史
KDDI ビジネスグロース事業本部 グロース事業開発本部長 鶴田 悟史

多様な社員の議論が起点にあったからこそ、「Spark Your Journey」は、社員にとっても自分ごととして受け止められるメッセージになっています。

あの日の議論は「Spark Your Journey」へとつながっていた

「Spark Your Journey」の土台には、3日間にわたって社員たちが夢中で語り合ったKDDIらしさがあります。

自分たちが悩みながら言葉にした思いが、経営の意思やプロの言葉と重なり、新たなブランドメッセージとして結実しました。そのプロセスは、KDDIがこれからも現場の声を大切にしながら、お客さまや社会の挑戦に向き合っていく姿勢そのものでもあります。

参加者たちの言葉から見えてきたのは、「まじめ」の先にあるKDDIらしさでした。それは、ただ誠実であるだけではありません。社会や暮らしを支える責任を引き受けながら、誰かの挑戦に火を灯し、おもしろい未来をつくろうとする姿勢です。

次回は、この「Spark Your Journey」を社員一人ひとりが自身の業務の中でどう受け止め、どう実践していこうとしているのかを紹介します。

後編の記事はこちらから

 

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